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芥川賞作家、中村文則の掏摸を一気読みしました


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読了!!いやぁ~、久々に夢中になって読んだ1冊です。


「掏摸/中村文則」


難しい字ですね。


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これをパッと見て「スリ」と読める人ってなかなかいないでしょう。


息子に勧められて読み始めたんだけど、のっけから引きこまれ、それこそ一気に読みきりました。


内容はというと、主人公「僕」の心理描写リアリティ満載。


読んでいると、まるで自分が今、スリをはたらいているかのような奇妙な緊張感に何度も包まれました。


スリを褒めるのもどうかと思うけど、まさに職人技!その手口の巧妙さといったら、読みながら背中のあたりがゾクゾクっとする感じです。


そして、ドンヨリと暗く沈んだ、ちょうど雨が降り出す前の黒い空、そんな世界観が最初から最後まで漂っているような印象でした。


登場人物が、すべて「悪い人」ばっかり。


罪を犯すという意味での悪い人だけじゃなく、なんというか心のあり方が悪い人が揃っています。心の中に毒のある悪の花を、密かに咲かせているような、そんな人たち。


私はどうなんだろ?


悪い人ではないと自分では思ってるし、死んだあとで「いい人だったね~」って惜しんでもらえた方がいいなとは、思っていますけれど。


さすがに人をあやめたり、盗みをはたらくなんてことは万に一つもないでしょう。


でも、人を裏切ったり騙したり、あるいは利用したりってことは、もしかしたら自分もやってしまう可能性がゼロとは言い切れません。


そんなことをフッと思うと、また背中がゾクゾクッとしました。


人間って誰しも、多かれ少なかれ「悪の種」を心の奥底に秘めているものなのかも知れません。


その芽を出さずに生きていけるかどうかで、その人の真価が問われるんだろうなぁと思います。


これを読み終わったあと、ドッと疲労感が押し寄せてきました。


それは難解だったから読むのに疲れたとかじゃなく、全編を通して漂う緊張感のせい。


でも、文句なく「もしろかった!この作者の作品、違うのも読んでみようと思っています。

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